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季節は春。
日も延びて夕方にもなれば、まだ生温さが残った微妙な気温になる。

こんな温度だからこそ、お互いの気持ちにも温度差が出て来てしまいそうでつい不安になってしまう…。

そんなある春の日の出来事。




「いやぁ〜やっぱり春は良いですねー。恋の季節って感じで!ね、真田君」

「何でそこで一馬に振るんだよハゲ」

電柱の影から、団子のように頭を重ねて会話をしているのは須釜と結人だった。
その後ろで、一馬は覗き見は良くない!と2人の服を引っ張って止め続けているが一向にやめようとしない。

何をそんなに夢中で覗き見しているのかというと…、勿論例の長身カップルの行方である。

見られているとも知らずに、渋沢と天城はお互いの距離を縮めていく。





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