novel
□見上げた空は
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アイツは気付いてるのか
オレには解らない
知りたくない
早く、早く…
アイツをオレのモノにしたい
アイツを
アイツの茶の目を
オレだけのモノに
あの目が、オレだけを映すように
あの脳が、オレだけを考えるように
アイツの全部を、オレだけが触れるように
この腕の中に閉じ込めて
アイツはオレの事を何も知らない
だが、オレはアイツの全てを知っている
思考も行動も趣味も好みも何もかも
今、アイツが誰を好んでいるかも…
アイツを殺そう
紅い髪のアイツを
オレから一護を奪う全てを
消してしまおう
殺してしまおう
早く早く早く
全てを失くしたアイツが
オレに縋るように
全てを消した
だから
「早く堕ちて来い」
見上げた空は
( あの空は、遠すぎる)
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