瑞穂CP
□主従な関係
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湘南戦が終わった夜、ミーティングの前に部屋を抜け出したトウヤが気になって、哀川はこっそりとその後を追った。
誰かを待っている様子のトウヤを隠れて見ていると、布施がやって来た。
その会話を一部始終聞いた哀川は、自分の中に湧き上がる嫉妬心に気付いて苦笑した。
「これは責任取ってもらわないとね。」
ミーティングを終えて部屋に帰ると、哀川はニッコリと笑みを浮かべた。
「ねぇトーヤ、俺に何か言う事ない?」
哀川の笑みに得体の知れない危機感を覚えたトウヤは焦りの表情を見せた。
「どういう意味っすか?」
まさかここで今日の試合前半の失態を持ち出す訳でもないだろう。
ならば哀川は何を怒っているのかと思う。
「さっき布施と会ってたでしょ?」
ギクリとトウヤは固まった。
「な、何でそれを?」
「トウヤが一年の秘密を知ってるのと同じ理論。」
全て見られていたのだと悟る。
しかしそれで何故哀川が不機嫌になるのか。
「まさかぁ、布施センセーなんかに嫉妬してたり〜、なんて訳ないっすよね?」
恐る恐る尋ねてみると、哀川は笑顔のまま答えた。
「そのまさかだったら?」
トウヤは僅かに目を見開いた。
哀川が嫉妬などしてくれるとは夢にも思わなかった。
それだけ自分を想ってくれているのならこれ程嬉しいことはない。
と同時に、笑顔の意味が怖かった。
「試合の間も布施の事ばっかり考えてたしさ、来年はそれが俺のいない所でやられちゃう訳でしょ?俺としては結構ショックなんだよね。」
「で、俺にどうしろと仰るので?」
叱られるのを怖がる子供のように、見上げるようにして自分を見つめてきたトウヤに、哀川は満足気に口元を歪めた。
「今日見たことは忘れてあげるからさ、替わりにマッサージしてよ。」
そんな事ならと安堵したトウヤだったが、
「マッサージの意味、分かってるよね?」
と、どこか高圧的な声で言われて、ソッチの話かとガクリと肩を落とした。
「で、お客さまはどのようなコースをお望みでございましょう?」
思ったより素直なトウヤにさすがの哀川も少し驚いた。
しかし従順な方がこちらとしては余計な手出しをしなくて済む。
本当ならこのままヤってしまいたいくらいの気持ちだったのだから。
「口でやってよ。手使って疲れましたじゃ困るしね。」
その言葉にトウヤは顔を歪めた。
「口でも疲れると思うんすけど。だって哀川さん、イクの遅いじゃないすか。お陰でこっちはいつもお尻が痛くて痛くて…」
「今日は大丈夫だって。トーヤと同じ部屋なのに襲わないで我慢してたから、ちょっと溜まってるし。」
信用ならないといった表情を向けるトウヤだったが、結局やる事は一つなので諦める。
床に膝をつくと、ベッドに腰掛けた哀川のズボンに手をかける。
すでに硬さを増していたものを取り出すと、トウヤはそれを口に含んだ。
歯を立てないように気をつけながら顔を上下に動かして刺激を与えつつ、舌でその裏側を嘗めながら、哀川のものを堪能する。
そうなると当然妙な気分に襲われる訳で、哀川はクスリと笑った。
「嘗めてるだけで感じちゃった?」
意地悪く言うと、哀川は足でトウヤのものをスルリと撫で上げた。
思わず顔を外して「あ…っ」と声を上げるトウヤ。
こうなると仕方ない。
哀川はベッドへと寝転がると、
「トーヤ、嘗めてあげるからお尻こっち。」
と言って自分の顔の方にトウヤの固くなった部分を跨らせる形で四つん這いにさせた。
「口はちゃんと動かしてね。」
そう言うと哀川はトウヤのズボンと下着をずらして、昂った部分を嘗めてやる。
ついでに後孔もいじってやると、トウヤは身を震わせて何も出来なくなる。
「ちゃんと奉仕してくれないとイかせてあげないよ?」
恥かしさと気持ち良さとで顔を赤らめながら、トウヤは必死で哀川のモノを口に含む。
時折声をもらしながら、荒くなる息が哀川を刺激する。
「そろそろ、イケそうかも。」
その哀川の言葉に、トウヤは己の快楽を堪えながら顔を上下に動かして哀川を追い込んでいく。
やがて吐き出された精を飲み込んたトウヤに、
「よく出来ました。」
と哀川もトウヤに絶頂を迎えさせた。
動けないトウヤを寝かせてやると、哀川はトウヤの頬に唇を落とす。
「欲求も抜けた事だし、明日の働きに期待してるよ!」
笑顔でそう言った哀川を見て、この人は鬼だとトウヤは思う。
そしてここまでの事をやらしておいて、翌日『トウヤ苦悩の図』なんてものを結局バラされてしまったトウヤは、哀川と付き合っていく以上、こういう仕打ちからは逃れられないのだろうなと覚悟せざるを得なかった。
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今回もいいように操られたトウヤ。
もうね、23巻でマッサージってのを見た瞬間ご奉仕しか思い浮かばなかった私は、分かってたけど腐りまくってると思いました…
哀トーはエロしか書けないんじゃないかと思わされた一作でした。
こんなものにお付き合い下さりありがとうございました!