退屈な世界に少しのスパイス
□二暇目
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ココは、立海大付属中学…
入学式も終わり、少しずつ新入生が学校に慣れてきた頃
3年生のとあるクラスでは、季節外れの転校生が
来るという話で盛り上がっていた。
「ねぇ…聞いた?
こんな時期に転校生が来るってよ?」
「え?こんな時期に?
学期初めとか休み明けとかだったらわかるけど…
まだ6月だよ?」
「だよねぇ…
こんな時期に転校ってことは元居た学校で
何か問題でも起こしたのかな?」
「問題って?」
「例えば…暴力事件とか?」
「えー…それだったら、うちの学校には来れないでしょw」
「だよねぇ…w
あ、そういえば転校してくる子って男の子?女の子?」
「それはまだ分かってないみたいだよ?」
「へぇ…で、いつ転校してくるの?」
「それは知ってる!来週の月曜日なんだって!」
「ってことは…後、4日後だね!」
「どうせならカッコイイ子がいいなぁ…」
「だよねぇ…」
そんな女子の会話を、同じ教室内にいた仁王 雅治は
興味深そうに聞いていた。
「(こんな時期に来る転校生…面白そうじゃのぅ…)」
クラス内で話されている転校生が来るまで後4日
それぞれの都合がいいように転校生の妄…想像がされていた―