カゲロウデイズ

□一廻目
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夏休みも中盤に差し掛かってきてそろそろ自由研究をしていないと
新学期に間に合わないであろう時期になってきた。

そんな夏真っ盛りの8月15日。


宿題の事なんか忘れて幼馴染である綾菜と一緒に遊んでいた。

他の友達は、皆宿題に追われていたり宿題が終わるまで
親に遊びに行かせてもらえないなどの理由から
今日は二人だけなのである。

日射病になりそうなほど眩しい日差しの中

いつものように遊ぶ気力もなかったので綾菜はいつもの公園で
お気に入りのネコのクロを膝に乗せて撫でながらブランコに座っていた。

その隣のブランコに座りながら特に何もするわけでもなく
ただただ暇をつぶすために駄弁っていた。





『夏っていいよな
 夏休みがあるし、プールで遊べるしアイスとか食べれるし…

 だから俺は夏は好きだなぁ…綾菜は夏は好きか?』



「うーん…確かに学校休みだけど…

 でもまぁ…夏は嫌いかな…」





綾菜はそうふてぶてしく呟きながらクロを撫でていた。



『ふぅん…そうなんだ…』



俺はそう言うことしかできなかった。そんな俺を見て
綾菜はクロを撫でる手を止めて俺に向かって微笑んだ。

微笑んだ綾菜に俺もつられて笑っていた。



この後、あんなことが起こるとは思ってもいなかった
そんな地獄の前の些細だけれど幸せなひと時だった―
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