「佐助、居るか?」
「居るよー」
「降りて来い」
「またするの…?」
「…嫌か?」
「嫌…じゃないから困ってるんですけどね」

苦笑いながら音もなく目の前に現れる忍
目的は夜伽
主人は無論男である








***

「っあ…はぁ」
「大分慣れてきたか?」
「…な、れませ…んよっ、ひぅ!」
「しかし以前よりも孔を解すのが楽になったが?」
「そりゃ…ふあっ、だん、ながぁ…っ毎晩ヤるから…です、よ!」

律動は激しく
幾度も中へと注いだ精液が水音を立てながら
結合部から漏れ出す

「やら、また…っいく…ひあっ」

いよいよ意識が飛びそうになる
快感を追って腰を振る
絶頂に向かう

「佐助…っ」
「あぁっ…っ!」

痙攣を起こす程のオルガスムス
もう色が薄く透明に近い精液を吐き出す

「佐助、」
「…なあに…?はぁ、はっ」
「俺の子を孕んでくれぬか…?」
「え…?無茶いうなよ旦那あ…」

俺さまだって孕めるなら孕みたいよ
忍が独りごちる

「きっと俺と佐助の子ならば優秀なのが出来ようぞ」
「顔もいいに決まってるね」

呼吸が整って
幾ら空想論を口にしたって
物理的に不可能
そんなことは百も承知だ

「俺は佐助以外には勃たぬ」
「それは困るねぇ、お世継ぎはどうする気なの?」
「そのようなもの、養子で良かろう」
「旦那って案外適当だよね」
「大らかと言え馬鹿者」


ピロートークにしては余りにもあんまりだ

「何れにせよ、俺さまは孕めませんよー?」
「…解っておる」

解っておるが
嫌なのだ
佐助と俺で良かろう?何故他を選ばねばならんのだ

「そりゃあ俺さまも旦那も男だからでしょ?」
「解せぬ…それでは俺と佐助が交わっていることに意味が無くなるではないか」

男女なら生殖
同性なら背徳
可笑しいではないか?
我らとて愛し合って居るのだぞ


「仕方ないよ旦那、そういう世界だ」
「ならば俺が世界を壊そう」
「それじゃお館様の為にならないよ平泰の世はどうすんの?」
「構わぬ、おぬしが居らねば世界等どうでもよい」
「話飛躍し過ぎたね」

笑ってみたけど
上手くいかなかった

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