斉藤受

□お酒のチカラ
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「…何飲んでんだお前」
「っん…?あ、中条さぁあん…っ、お帰りなさいっスぅ…」
「いや…ただいまっつか便所行ってただけなんだけど」

…お前この一分間でナニがあった。

「なにってぇ…ちょーっと冷蔵庫にあった飲み物もらっただけっスよぉ?」
「……お前、それ…思いっきり酒なんだけど」
「えー、お酒ぇえ?」
「…わかってねぇで飲んだのか」

ほわん、ぽやん?
そんな感じのしゃべり方で、頬を赤く染めて。
えへへ、間違えちゃったみたいッスぅ…と。

「お前酒弱いのか?」
「えー?わかんないっスぅ…」

しょーがねぇ奴、と漏らしながら、ほえほえとしている斉藤の隣に座った。
…その瞬間。

「…うぉっ!?」

ぐんっ、と肩を押されて、押し倒されてしまった。
突然のことに、俺も素早く受け身がとれず。

「なかじょぉさぁん…、だいすきぃ…」

斉藤、と声をかけようとしたとき…、上にのっかってるヤツがそう言った。

普段そんなこと、滅多にいわねぇくせに…。
そんな顔して言われたら…たまんねぇんだけど。

「…斉藤」
「ねぇ、なかじょぉさん…。俺…今すごく…なかじょぉさんが欲しいよぉ…」

……。
今真面目に鼻血が出そうになってしまった。

いつもいつも、コトの最中に(無理矢理)斉藤が言っている(言わせている)台詞。
それを、斉藤から言われるなんて…ヤバい。

「…いいのかよ?」
「はやく…はやくぅ…」

言葉通り、早く欲しいのか…自分の服を拙いながらも脱いでいく斉藤。
その姿は本当に卑猥で…。

「…後悔すんなよ?」
「しないっスよぉ…!なかじょぉさん、だいすきだもん…」

赤みを帯びていた顔をさらに紅くして、それでも斉藤は積極的に服を脱いでいく。
やがて、上半身が目の前にあらわれて…。

俺に馬乗りになって、自分で服を脱いで。
早く欲しい、と誘ってくる斉藤を下から見ているのは…視覚的にもかなりクる。

「っふぁ…!なかじょ、ぉさん…」
「……今日は寝られると思うなよ?」


そのまま、ベッドにも行かずに斉藤を朝まで抱いて。
激しすぎて意識を失った斉藤の身体を簡単に後始末をして…自分も眠りについた。

今日の斉藤は最高だったな…なんて思いながら、幸せ(?)な気分で寝てたのに。
…「中条さんのばかぁぁあああ!!!」という顔を真っ赤にした斉藤の叫びとともに食らったビンタで起こされたのは…

翌朝の話。





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