text*らんま1/2
□素直になれなくて(ム×シャ)
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「へっくしゅん!」
季節の変わり目である。体調を崩しやすくなる季節でもある。
猫飯店の看板娘、シャンプーも風邪を引いてしまった。
「う〜‥つらいある‥」
こんな身体で店番をするわけにはいかないので、店はコロンに任せることにした。
だるい身体を引きずりながら、シャンプーが猫飯店の二階へとあがろうとすると‥。
「大丈夫か、シャンプー!熱を計ったほうがいいじゃろう!さ、オラとおでこをくっつけるだ!」
いきなりムースが飛んできて、ずいっと顔を近づけてくる。
バキッ
「うるさいね、ムース」
いつものとおりムースの顔に蹴りを食らわせ、シャンプーはそのままパタパタと二階に上がり、さっさと眠りについてしまった。
「イテテ‥冷たいのう」
「これムース。今日はシャンプーがおらんのじゃ、おぬしがシャンプーの分まで二倍働くのじゃぞ」
「わ、わかっておる」
ムースはコロンに促されて店へと戻った。間もなく昼時であるため、これから猫飯店は大忙しになる。
ムースはシャンプーが気がかりでいた。誰だって愛しい人の具合が悪ければ気になってしまうものだ。
「大丈夫かのぉー、シャンプーは」