備品室
□単純ですね
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「おかえり麗人!!」
俺が帰った時、奴はいつもおる。
「愛!!自分なんでいっつも俺ん家におるんや!?」
そう。俺の幼馴染の愛や。
俺が実家に帰った時、何時も最初に俺を出迎える。
今日も俺ん家のコタツに居座っとった。
「えー、ほなって早う麗人に会いたかったんやもん!」
「っ!そ、それは…どういう意味、や…?」
「いや、ほやから麗人のご飯が久しぶりに食べれるから」
「飯かいっ!?作ったらんぞホンマ!!」
ちょっと喜んだ俺がアホやった…。
「え゛っ!!ウソウソ!ホンマに麗人に会いたかっただけやから!!」
「どうせ嘘やろ」
どんだけ単純やねんコイツ。
「ホンマやって!私ずっと麗人に会えんで寂しかったんやもん!!」
愛は俺にしがみ付いてそう言ってくる。
「……ったく。そんなに言われたらしゃあない…。作ったる」
「わぁ!麗人大好きっ!!」
「っ…」
いや、俺も単純なんやろな…
「俺も好きやアホ…」
「ん?なんか言った?」
「うっさいアホっ!!もう言わん!!」
「え゛ぇっ!?」
単純ですね
(あっ!麗人、今日のご飯なに?)
(知らんわっ!!)