ゆるりゆらり。

□素敵なプロポーズ
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「かっなっめ先パ〜イ!!」









学校への通学路、高校1年生の愛は、1つ上の塚原要の方へ勢いよく走っていく。





「ゲッ」





愛の声に振り向く要は嫌そうな表情を浮かべる。
そんな要の少し後ろを歩く愛。
要が歩く速さを全く変えないからである。





「今日もカッコいいですね要先輩!!」

「あー、ハイハイ」





適当な返事を返されても愛は「朝から会話ができた!」と、喜んでいる。
ふと愛は要の足元を見る。





「……要先輩、足速いですよね」

「そうか?」





愛はニコッと笑う。





「よしっ!抜いて見せます!!」

「ハア?意味わかんねえよ!!」





愛が歩く速度を上げると、「抜かれてたまるか!」と要も足を速める。
早足で競い合う2人。周りから見れば異様な光景だ。
愛が負けじとさらにスピードを上げる。







 あと少し…!!







「よしっ!抜い――」





ヒョイ





「なっ!?」

「ばーか」





要は愛の前を手でガードし、大きく一歩前へ出た。











「お前は一生俺の後ろついてきてりゃいいんだよ」









ニヤリと要が笑う。すると愛が言う。





「要先輩、まずは先輩が18になるまで待ちましょう」

「は?」

「そして親に挨拶もして、ドレスも2人で選びに行って、それで森の小さな教会で結婚式です!!」





愛は目を輝かせる。
一方意味のわからない要。





「結婚式?お前、何言って…」

「え?だって、今のプロポーズですよね!!」

ハア!?















素敵なプロポーズ




(一生要先輩についていきます!!)

(ついてくんな!?)



⇒おまけ。
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