Under Lover
□A glass and a confident person
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桜蘭高校ホスト部モットーは、強く気高く麗しく。ただ今ハルヒと夏祈の特訓中でございます。
「おまたせしまし…」
コトン
「ちっがあう!!」
すぱこーん!!!
「ふぎゃっ」
グラスの音を立てたハルヒを環がハリセンで叩く。
「グラスを置く時は必ず小指でワンクッションさせてから!!
大きい音が立ちにくいし置き位置もつかみやすい」
環が手本としてグラスを置く。グラスはごく小さな音を立て綺麗に机の上に置かれた。
「わー、ホントだ」
「なるほど。お客さんに不快感を与えない為ですか」
ハルヒと夏祈が感心すると…
「違う!!」
環は薔薇のオーラを振りまきながらグラスを自分の顔の近くで構える。
「その方が、品良く見えるだろう…?良い男は下品な音などたてぬもの。グラスごしにうつる自分もスキ♡」
「「自分の為か…」」
環のナルシスト加減に二人は呆れる。
「じゃあ次は夏祈!やってみろ!!」
「ヘイヘイ」
ダルそうに返事を返す夏祈に環は目を光らす。
「オイ夏祈!!なんだそのダルそうな返事の仕方は!!」
「えー、だって俺できますもん。少なくとも環先輩より」
夏祈はあっさりと言い切る。
「おー、そうか!それならやってみせろ!?」
夏祈の言葉に腹を立て環が言う。夏祈は「えー…」と文句を言いながらもグラスを持つ。
「お待たせしました…」
グラスが音を立てず机の上に置かれた。
環とハルヒの顔を見ると
夏祈は「ドヤッ」という顔で笑う。
「くっ…!?流石は茅野家…。動きに無駄がない!!」
「いや、最後のドヤ顔は無駄な気が…いや、でも夏祈スゴイんだね!」
すると夏祈はキラキラとしたオーラを振りまきながらにっこり笑い言う。
「だって、俺だもん」
「……」
グラスは、また新たな自信家を映すのでございました…
〜To be continued〜