絶対束縛主義


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放課後って時間は最高だと思う。
授業終わった後の解放感とか、部活動の活気とか。
そうそう雰囲気、私は好きだし、女子高生の積もる話ってこういう時にするもんでしょ?
この時間の為だけに学校に行ってるんじゃないかって思うほどだし。
あ、積もる話っていうのはもちろん…

「でさ! 何か面白い話ないの!?
コイバナとかさっ!」

私の真正面で、子供みたいに机をバンバン叩きながら言われるこのセリフ。
3人で3つの机をくっ付け合わせると、いつも言われるお決まりのセリフだ。

「またー? 明美はいつもそれだねー。」

そしてこれも、パターン化されたセリフの一つ。
テンション最高潮の明美に、比較的冷静な詩乃が少し釘を差す。
でも明美が止まらないことは言うまでもない。

「だって女子高生の放課後だよ!
コイバナ以外に一体何があるってゆーの?」

「普通にトランプとか?」
「…とか言いつつ、詩乃も結構楽しみにしてるんでしょ!
コ・イ・バ・ナ!」

やけに最後の部分を強調して、にやっと笑う明美。
それに照れたように詩乃が微笑する。
それが、大体の私の放課後の始まりの風景。
大体の、私の出番の前。
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