novel

□声を聞かせて
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まだオレ達が旅をしていた頃のある日の夜のことだ。
オレの人生を左右させるだろう事件が起きた……


グミやボトルに食材が底を尽きそうだったので道具補給の為、一晩ノルゼンのこの宿で泊まることになった。
事件が起きた切っ掛けは、アニーとヒルダが食材を調達し調子が悪そうなユージーンは留守番してもらいマオは付き添ってもらって、残った俺たちは道具調達にまわることになった。
そしてこれは宿屋までの帰り道…
『……ティトレイ。』
『なんだぁ?いきなり深刻な顔して?』
普段あまり話を始めないヴェイグがオレに話し掛けてきた。
『その…』
ヴェイグが恥ずかしそうに目をそらしなが話を続けてきた
『なんだよ?悩み事か?オレでいいならいつでも相談のってやるぜ!』
オレまで深刻そうな顔して答えたらヴェイグも相談しにくいだろうと思って満面の笑みでかえしてやった。
『マオ達に話してた…昔話…オレにも聞かせてくれないか…?』
『はぁ?んだよそんなことかよ。おぅっ!聞かせてあげますとも。なんだ〜ヴェイグも聞きたかったのかよ。あの時一緒に聞いてりゃよかったのにw』
正直ヴェイグが昔話なんて興味があるなんで驚きで、深刻な悩み事じゃなくてオレは胸をなでおろしていた。
この時、オレは何かが変だと気付くべきだった…
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