24時 キラ便

□ふたりの時間※
1ページ/10ページ

「えぇっ!キラお前・・・それってフツーじゃないぜ!!」
小麦色の肌に金色の髪の少年が、素っ頓狂な声をあげた。
「へ?そうなの?」
菖蒲色の大粒の瞳をいっそう大きく開かせて、キラが驚いた。
「うるさいぞお前ら!図書室では静かに話せ!!」
「いや、イザーク。お前の声がイチバン響いてるって」
「なんだとディアッカ貴様ぁっ、誰に向かって口を聞いている!?」
イザークと呼ばれた少年が銀の髪を振り乱して、金髪と茶髪の少年ふたりが座っている場所へ歩いてきた。
「いやだからさぁ・・・」金髪の少年、ディアッカがいささかうろたえながらイザークに抗議しようとする。
「もうイザーク!周りみんな見てるよっ」キラがそう言うと、イザークは周りを見渡した。確かに、図書室にいる全員から注目されていた。

注目されることはキライではないイザークだが、いまは腹の虫の居所が悪かった。
「なんだぁ貴様らあっ!ジロジロと見るなぁ!!」
イザークが甲高い声で一喝すると、こちらを見ていた他の生徒たちが一斉に顔を背けてソソソーっと退散していった。

「で、何の話をしていた?」
ディアッカの隣にドッカリと腰を下ろして、横柄な態度でイザークがキラに訊いてきた。イザークの態度に、キラは親に怒られている子供のように、しゅんと肩をすぼませてしまった。見かねてディアッカはこれまでの話の内容を簡潔に話した。

「こいつ、アスランと1回ヤるのに3時間はかかるんだと」

・・・・・・簡潔すぎた。

「はああああぁ!?バカか!」
またしても大声を出したイザークに外野がまた視線を送ってくるが、すかさずイザークが睨みつけると、全員サッと視線を逸らした。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ