24時 キラ便

□かごめかごめ※
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俺の言葉に遊女は長い睫毛を伏せ、菖蒲色の瞳を幾分隠す。貝のように口をつぐみ押し黙ったままでいる遊女に俺は苛立ちを覚えた。
「おい、俺は客だぞ。黙っていないで、ちゃんともてなせよ」
唸るように声を低くして迫ると、遊女の顔に緊張が走った。俺は遊女の両肩を荒々しく掴むと、そのまま座敷へ押し倒した。
「や・・・ちゃんと蒲団へいって・・・・・」
「うるさい。俺に命令するな」冷たく言い放ち、俺は強引に遊女の唇を塞いだ。
「ン・・・っ、ふっ・・・」
紅い紅を纏った唇に深く深く口づける。舌と舌を絡ませ、口腔内をくまなくなぞっていく。肩を掴んでいた片方の手を、褄下から忍び入れ太股をまさぐっていった。
「んん・・・ふ・・・んっ・・・」
口を塞がれたままの状態で遊女は熱い吐息を漏らす。両腕はすでに俺の背中に回している。どうやら蒲団の上でするという事にこだわっているわけではないようだ。俺は太股をさする手をだんだんと内股へ滑らせて秘部へと向かわせる。だが、蕾へ辿りつく手前で、俺は奇妙な違和感を感じた。

(・・・・・なんだ?)
一瞬訝しがった俺だが、すぐにある事に気がついた。確かめるために遊女の掛けえりを思いっきり引き剥がした。
「あ・・・・っ」遊女の快楽に潤ませていた瞳が見開いた。
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