24時 キラ便

□ふたりの時間※
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ガタッと音を立ててディアッカが席を立ち、キラの隣に腰掛けてきた。
「キラ・・・だったらさ、俺と試してみる?」キラの肩を抱いて、耳元で囁いた。
「え・・・・ちょっと、ディアッカ」
「フン、そんな奴よりこの俺の方が参考になるぞ、キラ」
正面に座ったままのイザークは、キラの手を取って手の甲にキスをした。
「イ・・・・・イザーク・・・」ふたりの行動にキラは顔を真っ赤にして慌てだした。

「ダ・・ダメだよふたりとも、こんなとこアスランに見られたら・・・」
「あいつは今生徒会の仕事してっから、こんなとこへは来ないぜ。生徒会長はいろいろと忙しーからな」ディアッカがキラの耳に息を吹きかけながら言う。
「やっ・・・やめて・・・・」
「・・・・・場所を変えようか」イザークが席を立ってキラへと近づく。キラの腕を掴んで立たせようとした。

「あっ・・・・・」イザークに腕を引っ張られてキラが立ち上がったその時。



「何をしている」

弦楽器の低音のように、低くて張りのある声が背後から響いた。

その声にイザークとディアッカは一瞬で凍りつく。

声の主は後ろからゆっくりと近づき、キラの肩を掴んでいたディアッカの手と、腕を掴んでいたイザークの手をやさしく引き剥がす。
その動作に合わせるように、イザークとディアッカは首だけを動かして振り返った。
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