疾紅
□ACT:4
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「おい!!紅蘭!!!!てめぇ、なんかやらかしたのか!?」
『どうしたァ?オッサン。そんなに急いで
てか煩ェな』
戸を蹴破る勢いで入ってきたのは、オッサンこと夜涼。汗だくで息を切らした状態で、俺を射殺さんとした目付きで睨んでくる
俺はその“何か”に心当たりがあった
それもそのはず
今日の午前中は、二人で団子屋“六花”でちょっとした一悶着があったのだから
紅蘭とお雪ちゃんはあの騒動から、景虎さんとの約束を守る為いったん家へ帰ることにしたのだ
「そうだ、紅蘭さん。ご飯何に致しますか?」
『和食だったらなんでもいいぜェ!』
「おおィィィイ!!!紅蘭!!てめえお雪にもそんなこと言われたことねぇんだぞ!!
てか話聞けよ!!」
『おいオッサン。あんたもう少し静かに出来ねェのか?馬鹿にしか見えないから』
「お父つぁん、紅蘭の言う通りですよ…ぁ、言う通りじゃないですね、紅蘭さんの言う事ですから
まぁ、お父つあんの場合は馬と鹿に失礼ですね」
「…お雪、お雪はお父っつあんの事嫌いなの?」
ACT:04 鴉の博打打