ベルマモ
□強欲の愛情
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「マーモンは王子への愛が足りない」
口をとがらせナイフをいじる様はいじけているようだ。
「愛してるつもりだよ」
もっとだよ、もっと!!
ベルは僕を背後から抱きしめる。
「もっと王子に溺れてよ」
低く甘い声が鼓膜を震わせ背筋がぞくりと寒気がした。でも平静を装いだから愛してるってと返すとじゃぁ、どのくらい?と目は前髪で隠れてわからないけど、きらきらとした瞳でこちらを見ているのだろう。
…まったく、10年経っても中身は子供と変わらないからたちが悪い。
「…じゃぁ、君を殺したいくらいで」
ベルの唇をなめて笑ってあげるとベルは僕の唇にかみつくように唇を重ねてきた。
誘ってると思われたのかな?
「マーモンを殺すのは王子だよ。だから別のでたとえてよ」
「っはぁ…は、ぁ…まぁ、殺したら何も残らないしね…」
がぷっ
「…いって、」
「そんなことで暴れないでね」
まぁ、昔よりは切れる回数がへったけど、僕は触手でベルの両手首を一纏めに縛り上げた。
ちゅる、ちゅる、
「!!?」
「ベルの血、…おいしい」
鉄の味がうまいわけないのにベルのだからかな?すごく甘く感じる。
ていねいにベルの服をぬがしていくとベルは舌噛まれたからね、舌足らずですごい豹変ぶりと笑った。
ちゅ、ちゅ、ちゅ、
いつもベルがやってるみたいに僕はベルの肌に吸い付いた。赤く充血するところはまるで花
。何度も吸い付いた。
「この身体は、僕のもの…」
「…心も、らって」
ああ、舌足らずなベルはなんてかわいいんだろう。ぼくは軽く口付けし、ベルの下半身に手を伸ばす。
いつも僕からはやらないから驚いているみたいだけど、本当は何もかもが欲しかった。青臭く、苦いものが口に広がるこれも、今ならいくらでも飲み干せるんだ。
でも口の中じゃ足りないよココにもちょうだい。走る引き裂くような激痛。でもそれでも君が欲しいんだ。微かな快楽に自然に声が漏れる。
中に熱いものが吐き出されるでもたりない、満腹になっても、まだ足りない、
ベルが息を乱し起き上がると僕の頭を引き寄せキスをする。と体を反転させられ、ベルが笑うのが合図だったのか腰を動かし始めた。
「マーモン…すっげぇ好き」
「もっと」
もっと
もっと
もっと
もっと
もっと
もっと
もっと
僕はベルの首に腕をまきつける。これで逃げられないよ。
ベルは愛してるを繰り返す。
僕はもっとを繰り返す。
まだ足りない、たりない、タリナイ、
欲しい、ほしい、ホシイ、
君に口づけ唾液と微かに混ざり合う血液を吸い、身体の奥には君の精液。
もっと君を吸収できる器官があればいいのにそしたらもっと君を手に入れられるのに。
「愛してる」
僕は何回囁かれたか分からない言葉を聞いて目の前が真っ黒になった。
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