long main
□未定
1ページ/1ページ
第一、罠
あれから十年がたちボンゴレは大きく発展した。
「獄寺君・・・本当に良いのかい?」
嫌ならやめてもいいんだよ?と不安そうに俺を心配してくれているその態度が嬉しくて笑って見せると十代目はそう・・・と笑った。
「大丈夫ですよ十代目・・・では、いってきます」
この時、十代目がなぜごめんね、と謝罪したのか分からないでいた。
*
仕事の内容は、
『仕事放棄をした雲雀を復帰させろ』
だったはずなのに
なぜ、俺はベッドに縛りつけられているのだろうか。それはおそらく、いや、間違いなくこの仕事のターゲットのせいだ。手首を動かしてみようとしたがが身体が動かなかった。
(あの、飲み物か・・・)
獄寺はしっかり覚醒した頭で思い出した。
*
(相変らずでかい、家・・・)
そしてそこのチャイムを鳴らすと、草壁が出てきて中に招かれる。
この時俺は逃げるなんて思ってもいなかった。
襖をあけるとそこには雲雀がいて、何故かリボーンさんもいた。
「やぁ」
漆黒の髪につり上がっている黒い瞳そして口角を吊り上げる笑い方も相変らず変わっていなかった。
あいつは座りなよとテーブルを指差され、しぶしぶとそこに座った。
「赤ん坊から話は聞いたよ」
「知ってるなら話は早ぇな・・・テメェのせいで十代目が困ってんだ!早く仕事に復っ「うん、わかった」
仕事はすぐ終わった。
言い合いになると思っていたのに雲雀の素直な返事にあっけに取られる。そして思った。
(リボーンさん来るなら・・・俺、要らなかったじゃんじゃ?)
「話はそれだけだ、んじゃ、俺帰るわ」
立ち上がる俺に雲雀は呼び止める。
「茶でも飲んでいきなよ。それともまだ仕事があるの?」
仕事は無い。でも今のうち進めとけば楽な仕事もあるし、と考えていや、と立ち上がろうとすると、
「用意された茶ぐらい飲んでから帰れ」
リボーンさんが口ぞえするので、仕方なくその湯飲みをつかみ、一気に飲み干した。
「んじゃ、これで失礼しま「まちなよ」
雲雀は俺の言葉をさえぎり近づいてくる。そして手を掴んできた。
「・・・なにしてやがる?離せよ」
「赤ん坊・・・これ、ほんとに僕にくれるんだよね?」
何を言っているのか理解が出来なかった。必死にその手をふり解こうとするが、雲雀の握る手に力が込められる。
「ああ、だが優しく扱えよ?」
意外とデリケートだからな、リボーンさんそいつにそんなもの上げてはいけません。こいつなら壊しかねないですよ。
(てか、何をあげたんだ?)
「分かってるよ赤ん坊」
ずいぶん良い物を貰ったんだなだって雲雀が楽しそうに笑っていたから。
「その代わり約束は守れよ」
ちゃお!
そういってリボーンさんは窓から出て行った。
「んじゃ、俺も帰・・・「どこに?」
(は?)
なにってボンゴレアジトに決まってんだろうが?という目で見上げるが雲雀はそれを嘲笑うかのように俺の腕を引き、耳元で囁いた。
「君の帰るところはここでしょ?」
「何言って!・・・っ!!!?」
頭がくらくらとした。
眩暈がする。ついでに風邪を引いたように身体が徐々に熱くなる感覚に身体が言う事を聞かなくなる。
「やっと・・・効いてきたね」
なにいってるんだと言いたかったが言葉が出てこない。出るのは吐息だけ、そして頭痛はひどくなり俺は意識を手放した。
*
そしてこの状況、頭痛や眩暈、熱は収まったが身体はまだ動けないらしくただ、天井を見上げていた。
暫くして扉が開く気配を感じた。
「やぁ、気分はどうだい?」
「・・・最悪・・・!?」
(今の・・・俺の声か?)
「ああ、動けないんだっけ?」
「来るな・・・!!!???」
いつもより高い声に困惑する獄寺に対し雲雀はくすくすと楽しそうに笑っていた。
むにゅ、
雲雀に胸を触られた・・・というか鷲掴みにされていた・・・鷲掴み!?顔を下に向けようとしたが身体と同じ顔も動かなかった。
「あ、もしかして顔も動かせないの?」
けっこう強い薬だったねそういい、どこかへ去っていった。暫くするとまた戻ってきた。
鏡を持って。
そして自分を映すその鏡に俺は目を疑った。
いつもより身体が小さくなり、胸には二つの山がついていた。獄寺はそれを見て叫んだ。
「なんだこれぇぇえええええ!!!?」
「僕も驚いたよ。赤ん坊がサービスしてくれるなんて」
「サービスってなんだよ!!いみわかんねぇ!!」
「仕事放棄って聞いたでしょ?」
「・・・っつ!?」
「赤ん坊が条件を出したんだ」
お前の望む物をやる。
「だから、僕は君を望んだんだ」
まぁ、おかげで風紀財閥の寄付金5割なって要求してきたけどね。理解した?と雲雀は頬に手を這わせ首を掲げる姿に冷や汗が流れた。
そしてここではじめて獄寺はボスの謝罪の意味を理解した。
「しかも赤ん坊がねぇ・・・これで相手も決まったしみんな文句言えないね」
「ヒバリサン・・・アイテッテ?」
「結婚相手だよ」
「ダレガ・・・?」
「君が」
獄寺は顔を引きつらす。
「これからよろしくね・・・ハヤト?」
その後、
屋敷に女の悲鳴が聞こえたとか聴こえなかったとか。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ずっと妄想してたんですよコレ!!
がんばって実現させようと思います!!