リクエスト・捧げ物

□人それぞれの愛情表現
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「さっくま〜!!」
「おいっ、大声で俺の名前を呼ぶな!!」


部活の無い今日、一応付き合っている源田と佐久間はデートをする約束をしていた


源田は普段何かとツンケンしている佐久間と恋人らしい事をしたいのだが……


「さ、何処から行く?」
「…決めてない。源田の行きたいところでいい」


佐久間の行きたいところに行こう!!って言おうとしたのに先に言われてしまい、小さい声でゲーセンに、と言うだけに終わってしまった

また、さり気なく手を繋ごうとすれば

「ちょ、何すんだ源田!?」
と手をパッと弾かれてしまう



―――――俺達本当に恋人なんだろうか…?



そんなもやもやした感情を持ちながらゲーセンへと入った




「おおっ!!源田!!あれ取ってくれ!!」
「どれだ…ってペンギンか…」
「ペンギンか…とは何だ、ペンギン舐めんなよ」
「分かったから、よし…」


あぁ、ヤバイ。このペンギンに嫉妬しそうだ…

クレーンゲームのペンギンを取るのには時間がかかったが取れた時の佐久間の笑顔をみたらやった甲斐があったように思える




「よし、次はあれをやろう源田!!」


ペンギンでテンションのあがった佐久間はプリクラを指差し、そう言った



「プリクラなんてやった事ないな…」
「俺が操作できるから平気だ、行こう!!」



と半ば強制的にプリクラ機の中へ入り、撮影を開始する。
撮影するまえにカウントダウンをされるから思ったより簡単だな…


パシャ、パシャと何回かシャッターの切られる音がした後、『次がラストだよ〜☆』というアナウンスが入った


『3、2、1…』


ゼロになる前、急に佐久間が俺の顔に近づき、頬にキスをした

――――パシャ
その瞬間に切られるシャッター音。



「…え…さ、くま?」
「あ?デート何だからこん位したっていいだろ?嫌だったが?」
「いやな訳ないだろ。でもさっき手を繋ごうとしたら「人前でそんな事出来るかっ!!」


カァァと顔を赤くした佐久間。つまりは照れ隠しだったということ。



「〜っ!!佐久間大好きだ!!」
「わ、ばか離れろ!!」


思わず抱きついてこのツンデレさんがぁ!と言うとツンデレに反応したのか腹に鈍い痛みが走った


「…いてぇ」
「調子に乗るからだ。…ほら、出来たぞ」


見せて貰った写真は何故か最後の一枚が印象的だった(当たり前だが)


他にも、普段は言ってくれない『好き』の言葉が全部の写真に手書きで書いてあった

やばい嬉しいなこういうの…


とプリクラを見ながらニヤニヤしてると

「今日、お前ん家泊まりに行くから」

と佐久間が言いだした。
勿論、それを二つ返事で承諾した










「っはぁ……あっ、源田、げんだぁ…!!」
「っく、その声腰にクる…!!」


四つんばいになっている佐久間の上から覆いかぶさるような体制で挿入している源田。
佐久間が愛しいと思う程激しく自身を出し入れする


「ひぁぁぁぁ!!源田、源田源田源田!!」

訳もなく源田の名を紡ぎ続ける佐久間の顔を振り向かせ深くキスをすると表情が更に蕩けた


「佐久間っ!好き、大好きだから…」

――――どこにも行かないでくれ


そう言うと微笑みながら行かない、と言ってくれた



「っぁぁ!!ヤバイっ…イク、イキそう!!」
「俺もイクっ…!!」
「ああああっ!!」


ドクン、と二人は同時に欲を吐き出し、佐久間はそのまま眠りに落ちた




一人後処理をする源田はにこやかに微笑み、


「好きだよ、佐久間」


と額にキスを一つ落とした



END
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