紅華〜紅い鬼〜
□第零話
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「母さん!!父さん!!」
何処にいるの…?
どこもかしこも燃えていて見つけられない。
「何処にいるの!?」
あちこちを探す。
でも、見つからない…。
「うえーん…父様ぁ、母様ぁ…!」
泣き声が聞こえる。
泣き声が聞こえた方へ歩く。
すると、女の子が一人立っていた。
俺はその子を知っている。
「…ちゃん?」
俺はその子の名を呼び、その子に近いた…。
「はっ……!!」
ばっと俺は布団からでる。
息が弾んでいて、汗もかいている。
「…何の夢を見たんだ…?」
大切な夢を見ていたような気がする。
けれど、何故か頭が痛くなる。
何かを思い出さなければならないような気がするのに思い出せない。
「…もう寝よう…。」
明日も早いんだ…。
朝飯係のはずだ…。
「…俺は…此処にいてもいいんだろうか…。」
そんな事を思いながら、俺はまた眠りについた。