戯言

□グッドラック・ディアフレンド
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「おにーさんが来そうな気もしたし…アンタが来る気もした」
「へぇ?」
この解答は不本意だが零崎の気を良くするものだったらしく、にやにやと笑いながら頬杖をついている。零崎人識。物語に加担しそびれた、登場しない登場人物。
ま、僕が追い出したとも云うけどな。
「じゃあ暫くは福岡にいんのか」
「さー。明日には消えてるかもな!」
冗談半分、本気半分。僕の役がまだ終わってないならきっと舞台に上るのだろうし、零崎がキャストでないのなら舞台上で会うことはないだろう。
だからコイツは、特別サービスの楽屋裏だ。

零崎は湯飲みを置いて僕を置いて立ち上がる。外は朱と橙の落日。日が沈んでさようなら。
「じゃ、お互い生きてたらまた会おうぜ」
「アンタが買った怨みの数は半端ねーもんなぁ、ぎゃははははっ!」
「かははっ、まったく買物依存もいいとこだ」


笑った。笑って告げた。
幸運を。
再会を。
離別を。

20060128 17:39
BGM*落日(東京事変)
零出。

美術の時間にこそこそ先生の目を盗んで(きっと盗めてない気がする)打ってました…(描け!)
いーちゃんの福岡行きちょい前ということで。このまま出夢くんは死にますきっと。(うーわ)
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