☆ちあのだ☆

□Gens bien-aimes
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沢山のお土産を抱えて

空港を降り立つ

あれから1年

再び日本でのピアノリサイタル

「ふおおー・・・このむあとした空気
 日本の夏ですね・・・・・・
 あっ!真一くんのだめも持ちますよ」

「いいから早く行ってくれ」

いらっとした口調でのだめを怒鳴る


「もう、せっかちなんデスから・・・・」

とぶつぶつ呟きながらタクシーへと乗り込んだ

これから三善の家にまたお世話になる

今回はバケーションも兼ねて約4か月

日本に滞在することになっていた

今回はゆっくりと日本で過ごす予定


タクシーの中で手帳を確認しているのだめが

あっと慌てて話し出した

「そーいえば真一くん。
 明日なんですけど、河野さんと佐久間さんが私たちのインタビューに来るらしいデスよ」

「は?そんなの俺聞いてないけど!」


と少し怒り口調で言った


「あっ・・・・エリーゼから、真一くんにはギリギリまで言うなって言われてましたから・・・・」

と真一から目をそらす

「エリーゼ・・・・あいつだけは・・・・」

「休み沢山もらったんで仕方ないですよ・・・
 いいじゃないですか?たまには二人で取材も
 仲良しLOVELOVE夫婦をアピールするのに!」


と真一の手を取りニコニコとほほ笑むのだめを見てあきれた表情で

「お前はいつもそーいうことしか考えてないのか!」

とため息をつきながら言った

その言葉にのだめはむすっとした

「何言ってんですか!
 真一くんに悪い虫がつかないようにするためです!」

「悪い虫って・・・・」

真一の言葉に覆い重なるように
のだめが低い声で冷たい目線を送りながら

「真一くん・・・・・
 3か月前の事忘れたとは言わせませんよ・・・・・」

とつぶやいた

すると今度は真一がムスっとした表情になる

「お前いい加減にしろよ!
 あれは向こうが勝手に言いよってきただけだろ!
 俺は何にもしてないし、興味もねーよ。」

「ホントですかね?
 ま、別にもうどうでもいいですけどね・・・」

「どーでもいいってなんだよ・・・」

と少し焦る千秋

「そのまんまデスよ」

「おい!お前」

とさらに焦る真一に微笑み

そして

「あ!運転手さんのだめここから歩きたいので私だけ降ろしてください!」

と言い車を降りた

「おい!」

「真一くんのだめちょっとお散歩していきますから、先に帰っててください」

そう言うとドアを閉め歩きだす


「まだまだのだめは許してませんよ」


と独り言を言いながら



----2へつづく-----
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