ヘタ鬼×D灰

□第三章
1ページ/4ページ














 「早く皆さんを探さなくては。」
 
 「(えらく冷静だな・・・。)」

 「そうね、それよりみんなどこにいるのかしら・・・。」

 「あ、なぁリナリー、アレンって方舟でこの館出られるくね?」

 「あ、そういえばそうだったわね。」

 方舟? 意味の分からない単語が出てきて日本は少々混乱気味だった。

 「あの・・・方舟とは?」

 「あ、ううん何でもない。」
  クルーエルは手を左右に振って“こっちの話だ”といってそれ以上は教えてくれなかった。













 


 「・・・で、また行くのか?」

 「えぇ、何かあるような気がして・・・」

 実際、あの部屋はアレが現れてあまり見れなかったのだ。
 
 「アレ、どこかへ行ったのかしら・・・。 えらく部屋が静かなんだけど・・・。」
 リナリーの言うとおり、部屋からは一切の物音も聞こえなかった。
  むしろ静か過ぎる、と言うほど。

 「一応用心して行きましょう。」

 三人は用心して武器を構えたまま部屋の中に入った。







 「いませんね・・・。」

   安心感からか皆、武器をおろした。

 


 「!これは・・・?」

 おにぎりがあった所にあったのはどこかの部屋の鍵だった。




 【四階の鍵 四階、屋根裏部屋を開くことができる。】




 







 「ここは色んな本が置いてありますね。急ぐ身でなければ是非読み漁りたいです。」

 「そうかー?」
   クルーエルは読書は苦手で、詩を読むのにも寝てしまうと言う天才的な本嫌いの人物であった・・・。
 
 

 「……。」

 「「?」」

 「一冊くらいは……いいですよね。」

 「いやいや、だめだろっ・・・てもう読んでるし!」
 クルーエルが突っこみを入れた。
もしあの怪物が今襲ってきたらどうするつもりなのかと言うのはおいておいて、
 「あ、これ面白いわね。フフッ(^w^)」

 「いや、リナリー、これ→(^w^)は何だよ!」

 「え?絵文字。」

 「いや、そうだけどーッ! まぁ、KYみたいだし・・・俺も一応・・・読む・・・か。」

 一応クルーエルも空気を呼んで一冊手にとって見ることにした。

 パラ・・・





 日本はスキル、『断』を覚えた。

 クルーエルはスキル、『毒牙』を覚えた。

 リナリーはスキル、『円舞「黒雫」』を覚えた。




  なんだ?この本あんま眠くなんねぇ。
 しかも何かこの技・・・使えそうな気がする・・・。


 











 「・・・・・・・そろそろ部屋を出ません?」

 「え?あぁ、スマン!今行く!」

 「珍しいね、クルーエル。あんなに本を読むとこ、初めて見たよ。」  

 「そうか?・・・まぁそう言われればそうかもな。」

 
・・・いつもならもうとっくに爆睡してるんだけどなぁ・・・。 
 
 そんな思いを残しつつ三人はその部屋を後にした。



















 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ