神夜姫組曲
□04 二次試験①
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二次試験はこのビスカ森林公園で行われるそうだ
そして試験官はメンチという女の人と、ブハラという大きな男の美食ハンター二名
二次試験は前半後半分けてやるそうで、前半はブハラのメニュー豚の丸焼きを作る事になった
因みにこの説明を聞いている間、祈李はずっとヒソカに抱えられていた
『ねーヒソカ。試験なんだから離してよ』
「う～ん、どうしようかな
」
『何処にもいかないから』
そう言ってようやくヒソカは祈李を解放してくれた
豚を探してヒソカと森へ入れば、豚はすぐに発見できた
こちらを見るなり豚は突進してくるものだから、逃げられるよりはあっさりと方が着く
世界一狂暴な豚、グレイトスタンプといえども豚は豚である
『腸は…出すべき？』
「どっちでもいいと思うよ」
そうは言われても、やはり腸は出すべきだろうとリュックを漁ってナイフを取り出す
『ヒソカ、これ持ってて』
リュックが血塗れにならないように、ヒソカに渡してから祈李は思い切りよく豚の腹を捌いた
まあ自分の身体より大きな豚だから仕方ないのかもしれないが、それはもう返り血をこれでもか、というほど浴びる
服や手も血でぬるぬるする
『よし、これで完了』
「お疲れさま
それにしても、その格好はぞくぞくするね
」
『…それじゃあ豚を焼こうか』
着替えたりするのは後にするから、ヒソカの発言は無視して豚の周りに木の葉や枝を置いて…
『“トリック＆トリート”！』
くるりと具現化したシナモンスティックを振ると、木の葉や枝に火が付いて勢いよく燃えはじめた
「いつ見ても面白い能力だ」
『そう？便利ではあるけどね』
“可愛い悪戯”-ﾄﾘｯｸ&ﾄﾘｰﾄ-は祈李の能力の一つである
火を起こしたり、ランタンを出したり、爆発すりキャンディを出したり、服を変えたり、かわいい(？)イタズラを実現できる能力だ
意外と出来る事が多いので、重宝している能力である
『出来たら火は消えるから、それまでトランプしてよ？私、トランプタワー作ってみたい』
「いいよ」
トランプタワーを作る前に、近くの川で手や顔に付いた血を落として、“可愛い悪戯”を使って服を変えた
ヒソカと向かい合って座って、ヒソカがやっているようにトランプを積んでいこうとするが、これがなかなか難しい
よくヒソカはこんなものを簡単に積み上げられるな、と思いながらも挑戦しました
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