神夜姫組曲

□07 真夜中のゲームA
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あれから何度もゴンとキルアが挑戦するが、ボールにかすりもしない(因みに祈李は一発クリア)


「これではらちがあかんのー。2人いっぺんにかかってきてもいいぞよ」


さも楽しげに言うネテロ会長にキルアはかなり苛立っているようだ

今度はゴンも加わって2人でボールを狙うが、軽くあしらわれている


「フォッフォ。疲れのせいか攻撃が単調になっとるぞ」

「とりゃっ」


ゴンは下から蹴り上げるが、ネテロ会長はヒョイッとギリギリで避けた―が、避けたはずなのに、何かが顎にヒットした

どうやら靴を脱いで間合いをつめたようだ…器用だね…

その隙にキルアは背後に回り込み、がら空きの頭に蹴りを入れる

ネテロ会長は前方へと倒れ、ボールから手が離れる


「チャンス!!」

「なんの」


キルアがボールに手を伸ばすが、後一歩の所でネテロ会長がボールを蹴った


「あぶない、あぶない」


蹴ったボールをキャッチしようとしたが、それはゴンが脱いだ靴をぶつけて弾く


「うぬっ、こしゃくな」

「「もらったァー!!」」


そのボールに2人が追い付き、取る、と思われた瞬間、凄い速さでネテロ会長が2人の間を通り抜け、ボールを手にした


「「……」」

「努力賞、といったとこじゃな」


ネテロ会長が踏みしめた場所には、くっきりと足の跡が残されていた


「……。やーめた、ギブ!!オレの負け」


それを見たキルアは、そう言った


「なんで?まだ時間はあるよ!!今のだってもう少しだったしさ」

「…ったく、何もわかってねーな、お前。あのジイさん、右手と左足、ほとんど使ってないんだよ!!」

『そだね。今のままじゃボールは奪えないよ…ふぁぁ…』


見ているだけは、退屈で疲れもあってか眠たくなってくる


「おや、バレてたか。うまく隠してたつもりだったんじゃが」

「はっはーとことんムカつくジイさんだぜ、もー。行こーぜゴン、祈李」

「あ、オレもうちょっとやってく」

『私戻りたい…眠い…』


ゴンもよくそんな元気があるものだ


「おん前、オレの言ったこと聞いてたか!?ムダ!!絶対ボールなんかとれっこないって」

「うん。ボールはもういい」


まだ時間はあるから、それまでにネテロ会長の右手くらいは使わせる、とゴン


「うん。わかった、がんばりな。オレ、先に寝るわ。祈李」

『ん。あ、ネテロさん、私資格は自分で取るからいいです』


ネテロ会長からボールは奪ったが、それで合格では意味はないから

祈李はゴンに頑張ってね、と言い残し、キルアに手を引かれて出ていった


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