ダウト

□6.[トラップ発動]
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夜、窓を開け空を見上げれば月が綺麗に輝いている

「ファウマ、頼まれていたものは準備できました」

『ありがとージェイ』

ジェイに頼んでいたものは監視カメラ

リタ特性の超小型、高性能のカメラを学校と三日島妃の自宅に取り付けてもらったのだ

画像は全部手持ちのパソコン(こっちもリタ特性)に転送される

「それじゃあ僕はこれで」
『おやすみ〜』

準備は万端
三日島妃はうまく動いてくれるかな?


▲▽▲


翌日

「おはよう三人とも」

「おはようなのな」

「おはよぅシンクくん」

上から沢田綱吉、山本武、三日島妃だ

『おはよ』

「おはよう!」

シンクは無視だ
少しは愛想よくしてほしい
無理だろうけど…

「ファウマちゃん」

名前を呼んだのは沢田綱吉
何だろ?

『なあに、沢田くん』

「隣の席の子とは仲良くしない方がいいよ」

なるほど、そうくるか
ここは大人しく聞いてあげようじゃないか

「笹川は妃をいじめてるのな」

「京子ちゃんは妃ちゃんをいじめてるから近づかないほうがいいよ」

「…笹川といい城咲といい最低なヤツだ」

京子や蘭士が最低?何言ってるのかな獄寺隼人は

『城咲って?』

今すぐにでも殴りかかりたいが我慢だ

視界の隅にビクッと反応する三日島妃が見えた
ここでも演技するのか

「城咲はちょっと前まで妃をいじめてたヤツだ」

「妃、ホントに怖かったのぅ…」

目に涙まで浮かべ訴えてくる三日島妃は正直気持ち悪い

そんな彼女を慰めるボンゴレ達は実に滑稽だ

「今その城咲さんはどうしたの?」

クラスにいないよね?と問うカノンノ

いじめはボンゴレとか風紀委員がもみ消していたからどう答えるのだろうか

「ああ…居なくなったのな」

「うん。転校、したんだ」

ボンゴレ達は蘭士は死んだと思っている

笑顔で言う彼らには罪悪感なんてものはないのだろう

「笹川には気を付けろよ」

『忠告ありがとう』

教室に入って席につく
京子はまだ来ていない

いつもギリギリに来るのだと本人が言っていたから後5分くらいすれば来るだろう

「あのファウマちゃん」

三日島妃が声をかけてくる
『何?三日島さん』

「昼休みに屋上に来てほしいのぉ」

罠かな、罠だよね!
でもいいよ。その罠にかかってあげる

『わかった。昼休みね』

「うん!忘れないでねぇ」

三日島妃はご機嫌で沢田綱吉達のところに戻っていく

嬉しいだろうね
邪魔者を消せるんだもの
でも、そう簡単にはいかないからね

教室の扉が開き京子が入ってくると一瞬で教室内が静かになる

ウザイとか死ねとか口々に紡がれる京子への悪口

京子は気にせず席までくるこんな嫌がらせは京子の中で日常と化しているのだろう

『おはよ、京子』

「おはようファウマちゃん」

挨拶をしただけで騒めく皆

すぐに担任が来たため何も言われなかったが休み時間とか言われるんだろうな

取り敢えず、京子に呼び出されたことを伝えた



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