ダウト

□8.[放課後の攻防]
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屋上でゴロゴロしたり保健室に乗り込んだりしていたらあっという間に放課後でした

授業?そんなもの受けなくたって大丈夫なのだ☆

…自分で言ってて気持ち悪かったです…

帰ろうと思い下駄箱へ行って靴に履き替え、外に出るとなんと風紀委員長が立っていました


「ねぇ、君が妃を苛めてるの?」

『さぁ?どうかしらね』


横を通り過ぎようとするとガシッと腕を掴まれた
それも結構な力で、だ

この瞬間カノンノとシンクの纏う空気が変わったのは言うまでもない

何故か京子の顔も笑顔だが目が笑っていなかった


『わたし、帰るの。離してくれない?』

「へぇ。僕が君をおとなしく帰すと思ってるの?」

『貴方ごときがわたしをどうこうできるとでも?』


嘲るように笑みを浮かべれればより一層腕を掴む力が強くなっていき空いている手がトンファーを持ち振りかぶってきた

寸での所で手を振りほどきバックステップで回避する


『危ないな〜』

「君、ムカつくね」


避けたのが気に食わなかったのか眉間にシワを寄せる雲雀恭弥

彼は気付いているのだろうか?

後ろにいるカノンノやシンクから僅かに殺気が漏れだしてきていることを


「噛み殺す」


雲雀は愛用のトンファーを持ち攻撃してくるがそれは間に入ったシンクに阻まれファウマに届くことはなかった


「!?」

「ボクらの目の前でファウマに手を出すとかさ、…いい度胸じゃん?」


シンクは素早い身のこなしで雲雀が避ける前にその脇腹に蹴りを入れ吹っ飛ばす

京子が巻き込まれないか心配で見ればカノンノが守るように立っているから安心だ

吹っ飛ばされた雲雀は何とか受け身を取り、再び攻撃を仕掛けてくるがそれは虚しく空をきり、またしてもシンクの足技が決まる


「弱…そんなんでボクらに喧嘩売るとかさ、バカじゃないの」

『シンク、ほどほどにしてよ』


その後も雲雀の攻撃が当たることはなく、シンクにいいように遊ばれているようにしか見えない

これで最後とでもいうように放った蹴りは先程までよりも力が込められていたのか雲雀は昇降口のガラス扉を突き破り倒れた

割れたガラスが刺さって痛そうだ

周りにいた一般の生徒も悲鳴を上げる


「くっ…」

「雲雀さん!?」

「恭弥!!」


一般の生徒が遠巻きに悲鳴を上げたりしている中雲雀に駆け寄るのは沢田と三日島と愉快な仲間達(山本と獄寺)だ

獄寺は携帯で何処かに電話をしている

大方病院にでも連絡しているんだろう


「なんでこんなことするんだ!?」

「酷いよぉ!ファウマちゃん!!」


キッと睨んでくる沢田に涙目で訴えてくる三日島がぶっちゃけウザイ

そもそも突っ掛かってきたのはそっちだし、わたしは手を出していない

やったのはシンクだし正当防衛だ


『先に手を出してきたのは風紀委員長さんだよ?』

「そんなのが最強とかさ、笑わせないでよね」

「なっ!?」

『京子とカノンノはケガないね』

「平気だよ」

「カノンノちゃんが守ってくれたから」


何度かシンクにやられた雲雀が飛ばされた方向にいたが二人は上手く避けていたようだし、割れたガラスでケガもしなかったようで何よりだ


「どうしてこんなことするのぉ!?」

『それ、本気で言ってる?』


睨めばわたし達から三日島を守るように沢田達が前に出てくる

さながらお姫様を守る騎士のようだ


『ねぇ、沢田。何を信じるのも貴方達の勝手だけど、ちゃんと真実を見ないと大変な事になるよ』

「…」

「こんな人達に構ってないで帰るよ」

『はーい。京子、カノンノ帰るよ〜』


京子とカノンノがこちらに来るのを確認してからシンクの後に続いた

沢田達が睨んでいたが無視してわたし達は帰路についた
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