部活

□陸上部×スピードスター
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湊はもとからそっけないやつやった。


せやからあの日、部室に笑顔で駆け込んで来た時はびっくりした。



「謙也!!謙也ー!!」

笑顔で俺を探す湊。

あかん。
かわええ。



『どうしたん?めずらしく笑顔やん。』


「めずらしいって言うな!!」


そう叫んでから下を向いて顔を真っ赤にしながら言った。


『あんな…うち、部長に告白された!!』



「白石か!?」



『ちゃうわ!!』


パシッと頭を叩かれる。
そんなことにもドキドキしてまう。

『うちの部活の部長や…。』


湊の嬉しそうな顔。

聞かんでもなんて返事したかわかってしもたわ。


「…なんて返事したん?」


あぁ聞きとうない。

でも気になる





『まだしてへんで!!』


「…え??」




『せやからまだしてへんの。でも彼氏欲しいねん。』





「…せやったら俺がなったるわ。」



『ん?なに?』



俺の渾身の告白(?)は聞こえなかったらしい。


あいつの部活って事は陸上部か。
部長は全国とかでてるやつやったな。

かっこいいゆうてよく女子が騒いでた。




俺やって、湊の事むちゃくちゃ好きや。






…譲れへん。







『せや。ちょっと来てや。』










湊の腕を掴んでグラウンドへと向かった。
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