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□つんでれ 財前
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財前光。


無愛想でピアスチャラチャラで、冷たい

1つ下の私の、彼氏。


のはずなんだけど




「ほんまキモいっすわ」

「ベタベタせんといてくれます?」

「うざいわ」



最近すごく冷たい。


まあ今までも優しくなんてしてもらった覚えはないんだけど、最近のは本当にひどい。



「財前、言い過ぎやで。」

蔵や謙也が言っても
「先輩たちには関係ないっすわ」
と冷たく返す。



放課後、部活が終わった頃にテニスコートに光を迎えに行った。

「光いる?」

謙也に聞くと謙也は困った顔をした。

「名前、すまんなぁ。財前もう先帰ってしもてん。」


「え…。」


とうとう、一緒にも帰ってもらえなくなった。


やっぱ嫌われちゃった、かな…。


「謙、也ぁ…」

「な、何泣いてんねん!!」

「私、き、嫌われちゃったかなあ…?ひ、かるは、私の事、きら…いかな…?」


「大丈夫、大丈夫やから!!財前がお前を嫌いになるわけないやろ?」

そう言って頭を撫でてくれた。

「名前ー!!!!!!!!」

「蔵!!」

「謙也泣かしたん!?」

「ちゃうわ!!」


「名前、そないに辛かったら財前と別れればええやん。」

蔵の突然の言葉に驚いた。

「え…?」

「一緒におってもつらいだけやろ?別れ話切り出して、本当の気持ち確かめればええやん。」

「嫌い、って言われちゃったら…?」


震える声で言った。
こんなこと考えたくない、けど…。

「嫌いっていわれたら別れたらええねん。俺と謙也で慰めたるで。」


笑顔で言ってくれる蔵に、少し勇気が湧いた。


「そうだよね!!じゃあちょっと光の家逝ってくる!!」


「「ちょ、名前、字!!字ィィイイイ!!!」」
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