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□謙也をからかう
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「ちょ、名前?」

『……。』


さっきから名前が俺のことを完全スルーや。


部活終わったし、みんな着替え終わったし
今白石はオサムちゃんとメニューの相談するために職員室に行っとるから部室に2人っきりや。

普通ならいちゃいちゃムードになるやんか!

もともと名前は甘えてくるタイプじゃないんやけど、完全スルーなんて今までなかった。

「なあ、なんで機嫌悪いん?」

『………。』

「わるいことしたなら俺、謝るで?せやから機嫌直してや。」


『…機嫌?悪くないよ。気ぃ使わせちゃってごめんね、謙也?』


怖ああああああ!!!

絶対めっちゃ怒っとるやん!
目が笑っとらんっちゅーねん!

「…名前?」


『何かな謙也くん。』


凄い棒読みや。

財前より感情こもってへん。

呼び方が謙也くんになってしもた。
それも新鮮でええけどw




名前がこっち向いてくれへん。

よし!


「名前、好きや!」

どうや!
俺の必殺、真剣告白に名前もメロメロっちゅー話や!

これは毎日言っとるから今の謙也さんはへたれ謙也さんとちゃうで!

これで名前も甘えて『ごめん、何?すき家?牛丼なら1人で食べに行ってくれるかな、忍足くん。』










…ほんまに俺、何したんやろ。

ショックや。
ぶろーくん まい はーとや…。

嫌われてしまったんやろか…。


「名前、もう好きじゃないん?」



『何が?牛丼?』


「牛丼とちゃう!お、俺のことや!」


『好き好き大好き愛してる謙也ちゅっちゅ。』


「棒読みのレベルが家政婦のミタさんやで!?」



『はいはいわかったよごめんなさい謙也は悪くないです。』

諦めたようにサラッと言ってから名前はこっちをちょっとだけ見た。

「じゃあどないしたん?」

『なんでもないよ。』

「言ってくれんと嫌や。」

『関係ないじゃん。』

「ありまくりや!」

『どんな風に?』

「名前の、彼氏やから!」

『うん。』





うん、


え?

会話終了なん!?


ほんまになんやねん!




あぁもう!

「ちょっと走ってくるわ!」





そう言って部室を飛び出した。






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