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□続:嘘と嫉妬
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自主練も終わって校門へ向かう。

謙也と千歳も自主練来てたみたいや。





その時やった。


財前と名前が楽しそうに話ながら校門をくぐってきた。


手、繋いどるやん。





「あれ…どうゆうことや??」


「聞いてなかとよ。」








謙也も千歳も驚いとるってことは話聞いてたんは俺だけか。








その瞬間。
















名前と目があった。






名前は顔を真っ赤にさせてうつむいた。



そして



繋いでいた財前の手を







いとも簡単に離した。








俺と目があった瞬間、手を離したっちゅー事は俺に誤解してほしくなかったっちゅー事やろ??


俺の事好きなんやろ??




なら助けたるわ、お姫様。



一歩踏み出した。


それと同時に聞こえた名前の声。




「…早くちょーだい!!」


財前に何かねだっとる。



「今やるわ。」

何をや。


勝手に名前に触んなや。


何が付き合っとるや。



俺が奪うに決まっとるやろ。




そっと名前達の方に顔をあげる。









え??












名前に覆い被さる財前。



近すぎやろって思った自分は冷静だった。




だけど


唇が塞がれてるのが見えた、




「は??」




その瞬間に怒りと嫉妬が体中駆けめぐる。






照れたように顔を真っ赤にさせる名前。




簡単に、奪われた。




もしかしてほんまに付き合っとるんか??





財前と、目があった。





さらに名前に近づく財前。




さすがに見てるだけとか無理や。


謙也と千歳も飛び出した。






アホやな、俺ら。



俺らのこと好きな子なんかたくさんいる。



美人だって、可愛い子だって俺らのファンにはたくさんいるやんか。


もちろんタイプの子だってたくさんおるで。





なのに何で名前から離れられんのや。



可愛くない、てか不細工で細くもない。

髪だって整えてきたりしない。







なのに俺ら全員、あいつ以外見れない。
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