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□好かれたい
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てなわけで白石くんとつきあうことになったんだけど、次の日には学年に知れ渡っててびっくり。


「なんであんたなのよ!!!!」



呼び出されるのは三回目。

あーあ。
私の平穏な日常が崩れてゆく。


「ずっと…ずっと白石くんが好きだったの!!

声もかけれなくて、でもがんばってる姿がかっこよくて!!」



あぁ私は


「諦められないの!!無理だって分かってるけど、好きで好きで仕方ないの!!」




泣きながら彼を好きという彼女たちを傷つけたんだ。





ごめん。







心でそうつぶやいて、走ってその場から逃げる。

口にだしたらもっと彼女たちを傷つけるだろうし


逃げるのはずるいけど


いくら傷つけたといえ、殴られるのは嫌だ。


そのままテニス部の部室へ行く。



「名前。」


白石くんのこえ。


「なんやいろんな人に呼び出されたりして、迷惑かけてもうたな。」


私は息を整えつつ首を振る。



「迷惑なんは分かる。
それに今まであんまり話もせんかった俺の事を好きじゃないことも。

せやけどずっと見てたんや。

自分から1人でおるのに、寂しそうな目ぇしとるお前から目が話せなくなってしもた。

ほんまに、好きなんや。」




やっぱり、この真剣な目が好きだ。
















『私も、好き。』














あ、ちゃんと言えた。








「なんや、名前あんまり喋らんけどええ声しとるんやな。」









優しい言葉に顔をあげる。





「不安で俺んとこきたんやろ??

ほんまに好きか、とか。





大丈夫やで。
俺、めっちゃ好きやから。」







この人に、見つけてもらえてよかった。

なんだ、私は。


本当は1人でいるの、こわかったんじゃないか。



なんか視界が潤んだからバレないように急いで拭った。
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