短編集
□白石とらぶらぶ
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「なんやねん、それ。」
「ほんまあほっすわ。」
謙也と光に呆れた顔をされて思わず立ち上がった。
『一大事だよ!』
「白石やって嫉妬くらいしとるわ。」
謙也の言葉に顔を上げる。
『ほんと?』
「部活中よくうっさいっすわ。みなとー、みなとー!って。」
そう、今悩んでるのがこれ。
蔵が嫉妬してくれない。
いつも完璧に何事もこなしてしまう彼は、嫉妬なんて見苦しいところを見せたりしない。
だけどそれがちょっと寂しかったりする。
『じゃあ、証拠見せてよ。』
「え、証拠?」
謙也が困った顔をした。
『そう!証拠!』
「ほなやってみましょか?」
『え?』
光が何かをたくらんでる顔をした。