短編集

□白石とバカップル for梓さん
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「付き合って下さい!」


また知らん男子に告られた。

しかも蔵と登校中に。


本当に場所を考えて欲しい。

てか空気読んで欲しい。


私は蔵が告白されると悲しい気持ちになるから、きっと蔵も気分がいいものではないと思う。

『…ありがと。気持ちは、嬉しいから…』


好かれるのは、嬉しいけど

蔵を見たら苦笑いだった


また2人で歩いてたら繋がれた手。



「みなとがモテすぎて嫉妬してまうんやけど?」


ドキドキと鳴る心臓。

本当にかっこいいなあ…。


『蔵だってモテるから私怖いよ。』

「怖いん?」

『うん。いつか可愛い女の子に取られちゃわないか。』


「みなとが一番可愛え!」


場所も考えずほっぺにキスされた。


「ずっと俺のもんやからな?」

囁かれて顔が真っ赤に染まる。


「朝からアツアツやねぇ〜」


小春ちゃんがニコニコ笑顔で校門で手を振ってる。


「今日はなにしよかな。」


そうだ、笑いとらなきゃ。


「今日はお笑いじゃないことしよか?」


『へ?』


校門をくぐろうとしたその時。

蔵が覆い被さってきた。


『んっ』


塞がれる唇。


キャーキャーやらザワザワやら声が聞こえて恥ずかしい。


「他のこと考えたらアカンで。」


そう言って至近距離で微笑む蔵に今度は自分からキスをした。

『へへ、不意打ち!』


笑顔を向けるとガバッと抱き締められた。


「なんでそないに可愛えん?」


顔が赤くなってる蔵が愛しくて仕方なくなった。




end

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