短編集

□男前謙也さん
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『謙也、謙也ぁ!』


「なんやねん。」


『謙也、はモテるよね…。』


みなとがさびしそうに言ってきた。


「どないしたん?」


誰に何言われたん?


『いや、告白…とかされた時、どんな事かんがえんの?』


指遊びをして気にしてない素振りをしてるけど、そわそわしとんのがバレバレや。


「不安にさせてもうたな。」



『そんなこと…』


震えとるみなとを腕に閉じ込めた。


「告白、してくる子にな、」


『うん』


「すごい可愛え子がおったりすんねん」


『…うん。』


みなとは俯いて涙を溜めている。


可愛え。

俺のことに一生懸命になってくれとるのが嬉しくて。


「そん時な、」


『…。』


「俺、みなと以外のこと考えられなくなんねん。」


『え、』



「みなとの顔が浮かんで、他の子のことなんか考えられなくなんねん。」


『、謙也』


背中に腕をまわされて心臓がうるさい。


「ずっと好きや。だから、安心してな。」




『うん、』





あかん、ほんまに好き。





一生かけて守ったるわ。





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