短編集

□白石といちゃいちゃ for瑠那さん
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「みなとー。」

部室でジャージでくつろいでたら蔵にちょいちょいと手招きされた。



『なにー?』



「俺今みなとちゃんとキスしたい気分やねん。」


『…。』


黙って蔵を睨んだ。

不運にも今、部活前で部室にいるのは私と蔵だけ。
二人きりになって何もされないはずはないからもっと警戒すればよかった。


「エエ顔してくれるなあ。歪めたなるわ。」


『ちょ、何言って…』


部室の壁に押さえつけられる。
恥ずかしくて顔を逸らした。


「…こっち向き?」


『やだ。』


「…みなと。こっち向き。」

真剣に言われてつい向いてしまった瞬間に唇を奪われた。


『んっ、はぁ…』

誰もいない部活に響く声や音が嫌で。


『く、らぁ…。』


「ジャージってさわり心地ええよな?」

触れられる度に震える。


『ちょ、やめっ…』


絶対わざとだ。
ニコニコ笑顔で私を追い詰める。


「警戒心薄いで?」


謙也とかにもこんなんされんの?と聞かれて、必死に首を振る。


『くら、だけ…。』


「ほんまに可愛えな。」


ぎゅうぎゅう抱き締められた。

『くるし…、んっ』

有り得ない…!

苦しんでる私なんかそっちのけで降るキスの雨。


『や、やめ…!』






「世界で一番好きやからな。」


突然耳元で囁かれたら身体の力が抜けて、抵抗なんてできなくなる。


「抵抗、やめたん?」


意地悪な顔で笑う蔵が私も世界で一番好きで。


振り回されるのも悪くない

(ガチャ)(し、しししし白石!!!!)(ちっ邪魔が入ってもうた。)(謙也ナイスタイミング!)



end

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