君に出逢えて…

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リハビリ室。
私は歩く練習を毎日している、日に日に距離を伸ばし無理のないように練習をしてきた。

そして今日は軽く走る練習だった。
ゆっくりゆっくり足を前に進める、側には看護婦さんがいて何かあったらサポートできるようにといてくれる。
大丈夫、調子がいいと思いまた一歩を踏み出す。

「宮地さん、今日は調子がいいわね。」
『はい、なんか前まで歩いても痛かったのに今日は全然痛くないんです』
「でも、油断は禁物よ。今日はここまでにしましょ?」
『わかりました、部屋に戻ります。』


そう言い部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、扉の窓から木吉さんの姿を見た。足を止めると、看護婦さんが同じように窓から覗き混む。


「木吉くんじゃない、お友達?」
『あ、まぁ…。』
「彼、リハビリはいいけど無理しちゃうときあるから。」
『無理…?』
「許可してないのに勝手にリハビリ室にいたりとか」


そう言いながら看護婦さんは歩き始め、私も足を動かす。心の中で頑張れと呟き、病室に戻った。



******




「茉奈ちゃんいる?」


夕方木吉さんが私を訪ねてきた。
返事をするは部屋に入ってきて、側にある椅子に腰かけた
そしてポケットからあるものを取り出した


『花札?』
「うん、やらない?」
『はい、いいですよ。』


ベットに札を並べながら会話を続ける。


「リハビリどう?」
『そこそこです。』
「そっか、ならよかった。なんかさ今日練習してたら茉奈ちゃんの声がした気がしてさ。…頑張れって言われた気がしたんだ。」
『……!!!』

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