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□優しい悪魔-燐Ver-
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お泊りが決まった日
修道院の男の子達とたくさん遊んだのを今でも覚えてる


「燐、雪男。こっちに来なさい、今日お泊りすることになった咲稀ちゃんだ、仲良くするんだぞ」

『よ、よろしく…お願いします』

「おう!!オレはおくむらりん!!こっちは弟のゆきお、よろしくな」

「はじめまして…」

『咲稀です、りんちゃんとゆきちゃん?』

「せめて"くん"にしろよなー、咲稀。それよりあそぼーぜ」

「わぁ、まってよ兄さん!!」

『わたしも、待って…!』


三人で修道院の中を探検したり、燐の料理を食べたり、一緒に聖歌を歌ったりと楽しく過ごした
そして寝るとき、三人並んで寝た。雪男はすぐに寝てしまったが、燐は寝れないからと少し話した


「なんで咲稀はここに来たんだ」

『悪魔が家にいると私に毎日悪戯するの、だから今日はここにお泊りすることになったの。悪魔なんて嫌い、りんは?』

「オレは、前悪魔って言われたんだ。そんなんじゃないのに、咲稀はオレが悪魔だっておもうか?」

『思わないよ、なんでりんが悪魔なの?りんは優しいよ、悪魔なんかじゃないよ。もしりんが悪魔でも私はりんをキライにならないよ』

「咲稀…、もしまた怖い思いしたら今度はオレがお前を守るからな!」

『ありがとう、りん。やっぱりりんはやさしいね』

「絶対、絶対まもるからな!!」





*****


『なんてことあったよなー』


一生懸命問題を解く燐を見ながら過去のことを思いだした私はクスッと笑うと燐がどうしたと聞いてくる


「なんだよ咲稀、気持ち悪いないきなり笑うなよ」

『いや、燐が昔言ったこと思い出してね』

「はぁ?!」

『覚えてないならいいけどさ、ほら早く問題解きなさい』


燐は再び問題に取り掛かる
私はまた持っていた本に目を向けると燐が小さな声で言った

燐は聞こえてないと思ってるかも知れないけどしっかり聞こえていた


「守る、それまでもう少し待っててくれ…」


『うん、待ってるよ』



返事をすると燐は顔を隠すように問題用紙を顔に近づけた
顔が赤いのもばれてるなんて知るはずもない燐だった
 

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