恋愛編
□想ひ満つる時
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その背中想ふこと求めて
繋いできた
今日までを想ひ
頼れずとも
手に留めていたのは
果敢なく雫の様な夢のあと
罪を犯す様な胸の痛み
これを恋と名付け
身を捧げるなら
凩の吹きすさぶ輪廻の端へ
ただ誰かを
想ひ願ひ身を委ねる
音もなく光もなく
この浮世は
一人の心など
誰も受け入れぬ
傍に広がる果てなき未知も
想ひが必要と
感じるでしょう
音もなく光もなく
この浮世で
我が身を
投げ捨てられずいる
心といふ名の物体で今日も
暁を迎えては涙す
音もなく光もなき
浮世の中で
愛と呼ばれし夢をみゆる
命を宿せし者ならば
想ひを止めることぞあらむ
想ひ満つる時ぞあらむ...
2011.10.14