Sweet&Bitter
□06
1ページ/2ページ
夜。飲み物とか増子先輩のプリンを買いに出かけると、見慣れた姿が前を歩いていた。だけど、様子がおかしい。なんか、ふらふらしている...?
「名前!」
思わず声をかけると、名前は振りむいた。だが、顔が赤い。
「あれぇ〜?なんで倉持くんがいるの〜?高校生がこんな時間に歩いてていけないんだぁ〜」
「お前、相当酔っぱらってるだろ。ふらふらだし、口調がいつもと違うぞ」
なんかふらふらで危なっかしいし、とりあえず、抱きかかえるか。
膝の裏と背中に手を回して抱きかかえる。うわ、軽い...!しかも、触れている太ももがやわらかい。これはやばい。
俺がそんなことを考えているのにもおかまいなしに、名前ははしゃぐ。
「わー、お姫様抱っこ〜!」
「おま、相当酔っぱらってるな...」
「重くない?へいき?」
「ぜんっぜん。むしろ軽すぎるくらいだ」
「軽いって言われた〜やった〜」なんてきゃっきゃっとはしゃいでいやがる。本当に、俺の気もしらないで。
家に着くと、鍵を開けさせて、名前をベッドに下ろす。
下ろしたとき、ちょっと覆いかぶさる形になった。しかも、名前のとろんとした瞳とか、紅潮した頬がエロくて、理性がやばくなった。
ここで酔った勢いで...なんてまずいので、さっとどいて水を取りに行った。
「んん、倉持くんありがとー」
「...おう」
「倉持くん、顔赤いけど、どうしたの?暑い?」
「な、なんでもねぇよ!」
暑いの?と聞きながらぴろぴろブラウスを仰ぐジェスチャーをする。胸元が緩いブラウスだから、少し谷間が見えて、もう限界だ。
ここにこれ以上いたら、手出しちまう。
すくっと立ちあがって、俺は帰ることにした。