伝説といわれた雀士――傀が突然姿を消してから早XX年の1994年。ある一人の女の子がこの世に誕生した。両親がつけた名は麻子。すくすくと元気に、まっすぐ育ってほしいという願いからだった。両親のその期待を裏切らず、麻子は他の子よりはるかに早く成長した。そんな麻子には二つの特徴があった。一つは無口なことだった。しかし学校では、その無口さがかえって神秘さを生み出したのか、人気が高まっていた。そしてもう一つは、『誰に対しても』敬語を使うことだった。そう、両親に対しても。だが両親はそんな麻子には何も言わなかった。容姿端麗、成績優秀、品行方正。それに両親に敬語を使うのは両親を敬っている証拠。これ以上なにを望むというのか。いや、あるはずがなかった。

この物語は、そんな麻子の物語である。


※この話は麻雀物です。ある程度ルールを理解している方向けなので、中で初歩的な解説は一切する予定はありません。わかる人orわからんでも気合で読みきる方のみこの先へお進みください。

※それぞれの牌は、以下のように表記しています。
マンズ:一二三四伍六七八九 
ピンズ:@ABCDEFGH D
ソーズ:123456789 
字牌:東南西北


清澄高校入学編

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