summer(短編)

□よくある変化で5のお題
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01.幼児化


「あうー」


そんな声を出して、一人称にすりよってきた3歳くらいの男の子。
白須っていう男の子。元は18歳の、ショタっぽい男の子だったんだけど――。
一人称の家に遊びに来たとき、机の上にコップがあってその中にジュースっぽいものが入ってた訳で。白須が「飲んでもいいですか?」って聞いてきたとき、「うん、別にいいよ」って言っちゃって。
それでそのジュース(以下、液体)を飲んだら幼児化しちゃったんだよね。
液体の効果は切れると思うし、それまで我慢我慢。
……にしても。

「あぅ?」

可愛いな。目の前で少しよろめきながらも一生懸命歩く目の前の子を見て、少し笑みがこぼれた。

「うー!」

その様子をしっかりと見ていたのか、こちらに白須がやって来て、一人称の手を引っ張った。
その手を握り返すと、白須が嬉しそうに笑って。

「……お散歩行こっか!」
「あう!」

すっく、と立ち上がって、白須の手を強く握って。
玄関まで歩いていって――一人称が大切にしていた子供の頃の靴を引っ張り出してそれを白須に履かせる。
履かせていると、ぎゅっと一人称に抱きついてきた白須。その甘え方が可愛くて、ついつい頬が緩んでしまう。
靴をしっかりと履かせると、手をまた握りなおし、外へと出かける一人称達。


――ちっちゃい子の小さな手のひらの温もりが、とても愛しく感じた今日この頃。
お日様が輝く中、お散歩ついでに遊びに行ってみようかな、とか思ってみた。


――――

/あとがき

ほのぼの……?
あんまり上手くお題が活かせてないのが心残りですorz
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