NOVAL

□requiem
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目が覚めると、そこは薄暗い城の中だった。

「ここは・・・・」
足元には、人骨が………………

「きゃっ!! どして…」

そういえば、私……
ある村に入って、花皇に会って、
犬夜叉と花皇を倒すために花皇邸に入って
囚われた犬夜叉を助けて…それから、
それから………?
急に眠たくなって…。

「奈落が………?」

そうだ、気を失った私は奈落に連れ去られてここにいる…。
恐らく、ここは奈落のアジト…
すると背後の薄暗い廊下の端から神無
と神楽がみえてきた。
神無の手には、何かの玉が握られている。

「かごめに…これを…」
それを神楽に手渡し、自らは闇の中に
消えてゆく。

「ったく、自分の手の内汚さないで
やる所は奈落そっくりだな。」

面倒臭そうに扇子を肩にかけ、かごめに
近づくと乱暴にかごめの腕を引っ張る。
かごめの顔前には黒い怪しげな光を
放つ玉がある…………

「いやっ!!!!」

必死に逃れようと、神楽に掴まれた手を振り回すが妖怪の力に、か弱い少女の力が
叶う筈もなく、あっさりと封じられ、
更にもう片方の手で肩を掴まれる。

「これでかごめ、お前は
 奈落の手下だ………………………………………………………………」
「やめて…」

何故か、破魔の力が出ない、霊力さえ…
こんな、こんな所で私は終わるのかな…

「犬夜叉……」

「ばか、犬夜叉なんぞ助けに来ねえよ。
 犬夜叉は…桔梗を選んだんだからな。 
残念だったな。」

そうだ、犬夜叉は…桔梗を…
桔梗の元に逝きたくて…逝きたくて、
たまらないのよ。
愛しい人が死んで、一緒に死にたいくらいに…逝きたい…

「私は…………」

額から玉が入って行くのが分かった。 
それからの記憶はない。
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