NOVAL

□Junebride
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園子の家のリムジンに揺られ、着いたのはブライダル会場。

会場には、20代後半くらいのカップル達でごった返していた。
中には10代のカップルや、30代以上のカップルも居たが。

6月とあって、やはり口説き文句は「ジューンブライド」
6月の花嫁。
探偵諸君に言わせれば、単に女性の恋心を引きつけるだけの理由だとしか考えないのだが。

試着と撮影サービスが行われるこのブライダル会場は、勿論鈴木財閥の傘下の会社が主催で親会社の鈴木社長の令嬢である園子は自由に出入りできるわけだ。
当然、親友たちとその彼氏も招待客として招かれる。

会場内は、カップルでごった返していた筈なのに、園子に着いて行った先は自分達のほかに誰も居ない場所だった。

新「なんだよ、ここ。」

平「なんやさっき通ってきた場所と違って、ドレス高そうなやつばっかやな」

園「ここはね、一般客には貸し出せない有名デザイナーや芸能人が作ったドレスがあるの。つまり高いのよ。」

快「そんなんをどうするんだ?」

園「もちろん、蘭達が着るのよv」

蘭「ほんとに!?」

青「青子一回ウェディングドレス着てみたかったんだー!」

和「わあ、蘭ちゃん、青子ちゃんちょっと来てえな!」


女子群は、背後でそのドレスの量に呆気にとられている男子諸君をそっちのけで
壁一面にぐるりと隙間なく並べられたウェディングドレスを手に取り、ああだこうだと喋っている。


これじゃ家に居ても同じじゃないかと溜息を吐く探偵2人と怪盗1人…
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