NOVAL

□私の彼は
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私、毛利蘭

父親が名探偵の毛利小五郎
母親が弁護士の妃英理

帝丹高校三年空手部主将
米花市に住む女子高生です。

趣味は料理・裁縫と所帯じみたところもありますが、
一般的な女の子です。


そんな私の"特別"








私の彼、工藤新一


16年間の幼なじみ期間を終え、やっと恋人になりました。

高2の一年間会えない時期が続いて、"好き"が変わってしまいそうにもなったけれど、結局その会えない時期が在ったおかげで、相手の大切さと言うか重要さ、愛しさがより深まった。

現在其れは海溝よりも深く進行中

なぜ彼が私にとって"特別"なのか

それは彼のアイデンティティにあるの。

今日本で、いや世界で「探偵」と掲げれば皆口を揃えて彼の名を言うでしょう

彼はインターポールやFBIさえ手こずらせていた悪の組織をほぼ一人で壊滅させた経験を持ち、解けない謎はなく、警察から刑事事件の要請を受けるほど、凄腕。

そんな肩書きを持つ彼氏がいる私は、単なる女子高生ではないと自負してる。

社会的にもそうだけど、自慢できる彼を持つ、幸せだってことも。

彼に十分って言うほど、愛されてるって事も。






探偵に成る為に必要だからと、サッカーをやっていて、腕前はプロ並み。足も速いし運動神経は抜群。
音痴だけど絶対音感を持ち、バイオリン、ピアノも難なく弾ける。

苦手な教科は無いと胸を張れる成績の優秀さ。(私は何度も勉強を教えてもらってるし)
英語はペラペラ、仏語独語中国語韓国語…は一般会話なら可能なんて素晴らしい能力がある。



オマケに世界的有名な女優・藤峰有希子が母親なおかげでルックスは最高。

(そんなに完璧だと私じゃ釣り合わないんじゃないかと自己嫌悪に陥ってしまうけど、そのたび彼は「俺の持ってないもんをオメーは持ってんだから気にすんな」と言ってくれる。)




非の打ち所の無い完璧人間で他人にはないものを持っている。そこまでくると確実に、モテる訳で…

校内ではごく稀に新一に好意を寄せてくる子もいるけど、最近になって私と交際している事実と噂が浸透して、好意を持つ前に自滅するのか、それとも沈黙を決めるのか、言い寄ってくる子は少なくなってきた。
でも校外では別。

工藤新一は校外に一歩出ると、「探偵・工藤新一」に成る為、プライベートな交際関係は一切発表はしていない。
探偵活動にスキャンダルは負荷になるから。

私を世間に晒したくないっていう、新一の優しさがあるんだけど、そうなると「新一はフリー」ってゆう項目が作られて、其処等ヘんの女子中高生から、高名な女優モデル業界人社長…ジャンル問わず人気があり、ここぞとばかりに新一にモーションをかけてくる。

そりゃあフリーってゆーことになってるし、もんのすごく格好良いから惚れちゃうのもわかるし、本気ならアタックしなきゃって行動に移るのもわかる。
いくら私が恋人だからって、彼女達の恋心を統制する権利はないから、しょうがないって、ちゃんとわかってるの、頭では。



だけどやっぱり、嫉妬しちゃうの



情けない、みっともないってわかってる。

例えば阿笠博士や探偵団の皆、新一と揃って遠出や旅行、二人でのデート、私か新一の家族との食事会…
兎に角、外出したらもう神経を張りつめてなきゃいけない。

人目を避けるようなことはしないから、すぐに目立って人だかりができて、若い娘たちに囲まれてしまう。
外じゃ新一は私だけのものじゃないって分かっていて、そのたびに思い知らされるけど、私は人だかりから遠ざけられて、
文字通り蚊帳の外にされてしまう疎外感が胸一杯に広がって、涙が出そうになっちゃう。

園子や博士や歩美ちゃん達が一緒に居るときは、慰めてくれたりとか、新一を叱ったりとか、別の話をして気を逸らしてくれたりとか、園子なら女の子たちの中に割って入って牽制してくれる。

一番いやなのは、デート中・買い物中・登下校途中
確実に新一がファンに囲まれたら一人になっちゃう…



ちょっとだけ、いやだいぶ
ユーウツ…
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