NOVAL

□Junebride
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和「やっぱり、こっちのほうが似合うんとちゃう?」

青「うん、こっちの青いほうが似合うよ」

蘭「そお? ねえ、新一はどう思う?」




季節は6月。
しとしとと、雨が降り続ける今日この頃。
雨が降るせいで、土日は外へ遊びに持行けないじれったい鬱憤が溜まるばかりだ。

こう、太陽が見えないと人を憎む感情がは薄れてしまうのか、最近事件が無く探偵休憩中の新一と
空手部練習中に怪我をして部活に出れずに、暇な蘭と、
同じく雨ばかりでハングライダーが使用できない怪盗キッドこと快斗と、
なんてすることのない青子と、
中間テストの点数が悪かったせいで、母親に仕事に謹慎処分を出された平次と、
暇で東京に出てきた平次と共にやってきた和葉と。

どのみち暇な奴が6人集まったって、暇な事は同じ。
雨で遊園地だの公園だのアスレチックだの出かけられる筈もなく、
集まった工藤邸で、暇な土曜をただただ過ごしていた。


土曜のワイドショーをぼんやりと眺め、それぞれリビングで呆然と過ごしていた午前10時頃。

工藤邸に、来客が訪れる。


園「やっほー!みんな暇してた!?」

蘭「園子! どうしたの?」

園「みんな暇だっていうからさ!暇つぶしできるものをね!」

青「何持ってきたの?」

園「持って来たんじゃないのよ、行くの!」

和「どこにや?」

園「6月の女の子って言えば、って奴よ!」

蘭和青「まさか…」

新快平「まさか…。」


園子の企みと
少女達の憧れと
少年達の嫌な予感が交差したその瞬間である。
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