メインストーリー

□優しいkissを… vol.7
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今日も、相変わらずの曇り空。

部屋のカーテンを開けて、雲の隙間からわずかに差す朝日を浴びると、思い切り背伸びをする。

(最近、天気のいい日が少ないなぁ。雪も多いし…。
今日も、寒そう)

部屋が暖まるのを待って着替えると、朝食を簡単に済ませて、片付けようとした時、携帯がメールの着信を告げる。

『おはよう、紗絢ちゃん(^O^)
せっかくの日曜だってのに、仕事でゴメンねm(_ _)m
寒いから、風邪引かないようにね☆』

そらさんからの、定期便。忙しいのに必ず毎朝メールか電話をくれる。

いつもは嬉しくて、すぐに返信するけど、今日の私は一旦、携帯を閉じてしまった。

(そらさん、覚えてないのかな…)

ちょっとがっかりして、テーブルの上の携帯を見つめていると、今度は着信音が鳴って、携帯が小刻みに震える。

みどりから、だった。

「もしもし、おはよう、みどり」

「おはよう!ね、今日、時間ある?そらさんと先約あるかなぁって思ったんだけど…」

みどりは、探るように尋ねる。

「ううん。そらさん仕事だし、別に用事ないけど…」
「ホントに?……残念だね。…それじゃ、買い物付き合わない?ランチおごるから。せっかくの誕生日なんだし」

「ありがと。じゃあ高級ランチおごって貰おうかな」

「えー?それは、ちょっと」


私は、みどりと約束をすると、電話を切って、そらさんにメールの返信をする。

『おはようございます。そらさんも風邪に気を付けて、お仕事頑張って下さいね』

(ピッ)

送信ボタンを押すと、私は出かける用意を始めた。


(仕方ないよね。仕事なんだから。
でも…付き合い始めて、初めての誕生日、一緒にいたかったな…)
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