+ パラレルワールド「ONE PIECE 」+

□3 あらしのよる
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ヒスイは鼻歌を歌いながら食堂に向かうエースを呼び止めた

「…のんきね」

ヒスイは呆れた顔をした
エースは眉間にシワをよせ、ヒスイを睨む

「ケンカ売ってんのか?」

「売る気は無いわ」

「…ならいい」

ニカッと笑うとエースは再び歩き出す
ちょっと待ってよ、とヒスイはエースの腕を掴んだ

「用も無いのに呼び止めたりしないんだけど…」

「俺に用か??早く言えよ」

「…これ、よろしく」

「何、これ?」

ヒスイから白い袋を手渡され首を傾げる

「薬」

「俺、どこも悪くねェよ?」

「…ほんと、バカ」

冷たい瞳でエースを見る

「あ"ぁ??やっぱ、てめェはケンカ売ってるだろ!」

「それ、返して!マルコ隊長のがまだいいわ」

エースから袋を取るとヒスイは踵を返す
マルコの名に反応してエースは眉毛を吊り上げた
ヒスイの背中に向けて怒鳴る

「おれはダメでマルコがいいってどーゆうことか説明しろ!」

振り向いたヒスイの瞳は薄い緑色に変化している

「あんたにひなたは任せられないって事」

「ひなた??意味分かんねェ…」

「ーーー今日ひなたに会った?」

「そういやぁ、見てねェな」

ボリボリ頭を掻くエースを見て、ヒスイは大きなため息をついた

「だーかーらー、どういう事か説明しろ!」

「朝からこの天気でこの揺れでしょ?船酔いみたいなんだけど、具合悪いのよ」

そんなことも知らないの?ヒスイは冷たく言い放つ

「ーーーなんで言わねェんだ!あいつは!!」

全身で怒りを露にするエース
歩く音がそれを表している
ヒスイから無理やり袋を奪い取る

「ひなたの面倒はおれがみる」

オヤジの命令だからな!
ニカッと笑うと自信満々に告げた

去っていく後ろ姿を見つめながらヒスイは再びため息をつく

「バカ…」
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