ねむり姫の永夢
□プロローグ
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泣いている女の子。
それを見て、なぜか僕はその子に話しかけてたのを覚えている。
今思えば、それが全ての始まりなのだろう。
『ああ、君にしよう。君は優しいだろうから』
声と共に聞こえる歌。
『今はまだだけど……そうだな、十年後。また、会いにくるよ』
その言葉を忘れ今僕はいる。
夢の中で出会った女の子。
歌が上手くて、どこかあったことあるような、懐かしい雰囲気の子。
あの時から始まった歌は今も終わる気配がしない。
夢の中。
女の子が泣いている。
女の子が笑っていた。
『やっと、思い出してくれた……――』
嬉しそうにいいうその娘は、昔遊んだ女の子ににていた。
永遠に覚めない夢は、いつ覚めるのだろうか。